2006年 08月 17日
夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [06]
去る2006年3月23日、死去された
漫画家の徳田ザウルス先生を偲んで、
特別企画として代表作「ダッシュ!四駆郎」を
ご紹介しております。
今回は、ダッシュ軍団解散の危機!?
そして全国大会開始決勝、決着です!
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いよいよ物語も大詰めを迎える。
全国大会もあと一試合を残すのみ。
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ダッシュ軍団の合宿に遅れた
四駆郎とタンクロー。
彼らは偶然出会った桃太郎の
列車に乗せてもらうことになった。
決勝の前哨戦として、
四駆郎は桃太郎と勝負する事になる。
コースは列車の中から屋根の上を通る
往復レース。
四駆郎側のマシンは、プロトエンペラー。
そして、桃太郎は、謎に包まれたマシン
クリムゾン・G(グローリー)。
恐るべき安定性をもつマシン。
その車体は、強風の中のジャンプでも、全く揺らがない。
タンクロー 「重量バランスか…。
マシンの重量バランスが、オレたちの
マシンとはまるで違うんだ!!」
レースの中、タンクローは
クリムゾン・Gの秘密を遂に突き止める。
シャーシの前部にモーターを置いた、
フロントミッドシップマシン。
それこそが、安定性の秘密だったのだ。
この勝負で、桃太郎に一目置く
ようになったタンクロー。
しかし、あまりに桃太郎を持ち上げるために
あらぬスパイ容疑をかけられてしまう。
チームに亀裂が入ることを恐れたタンクローは
一人合宿所を後にした…。
そして―――、
ついにミニ四駆選手権、
全国大会決勝戦当日。
タンクロー不在のまま
不安を抱えた四駆郎に、
皇は新たなるマシンを与えるのだった。
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決勝レース前半戦は、一台ずつのリレーレース。
しかし、ダッシュ軍団は苦戦を強いられる。
第三の皇帝、"大帝<グレートエンペラー>"。
それは、あまりに強大な力を秘めた
マシンだった。
パワーがありすぎる、その性能ゆえに
人の手では操りきれない。
四駆郎 「だ、だめだ。おいらには…、
大帝<グレートエンペラー>はあつかえない!!」
遅れを取り戻そうと、満身創痍になりながら
新駆郎がコースを突き進む。
力尽き、倒れようとしたまさにその時。
タンクローが帰ってきた。
新マシン、"新太陽<ネオバーニングサン>"を
引っさげて…。
タンクローは、研究に研究を重ねて、
バーニングサンをFMマシンへと
改造したのだった。
一方、四駆郎も仲間の力を借りて、
グレートエンペラーと信頼関係を
徐々に結びつつあった。
四駆郎 「おいら一人で勝つことばかり考えてた。
いっしょに勝つんだ!おまえとおいらと…。
そして、地平線<ホライゾン>を目指す
仲間たちと!!」
レース後半戦、レーサーたちは
最終コース「バベルの塔」へと
駆け上っていく。
バベル頂上にある栄光の台座の穴。
そこにマシンが入れば、そのチームが
優勝となる。
生き残ったマシンは、大帝、新太陽、
そしてクリムゾン・G。
頂上まで登り詰めた三人は、しかし
大帝のみがその動きを止める。
頂上は強風が吹き荒れており、
強力なダウンフォースをもつ大帝は
その力が災いして走れなくなってしまう。
四駆郎 「皇さん、だめだ。
大帝は…欠陥車だ!!」
皇 「マシンを信頼しろ!
大帝に欠陥など断じてない!!
なぜなら大帝は…、
日ノ丸源駆郎の手によるものだからだ。
お前の父さんが造ったマシンなのだ!!」
四駆郎 「と、父ちゃんが!?
大帝は父ちゃんのマシン!?」
皇 「マシンが今、なにをしてほしいか感じ取れ!!
『大帝は二つの顔を持っている』」
身動きの取れない大帝の代わりに、
キャノンボールのコンデンサー回路を
積んだ新太陽がゴールを目指す。
しかし、ゴール手前で惜しくも爆破。
チェッカーを受けることはできなかった。
強風の中、じりじりと
ゴールまでの距離を縮めるクリムゾンG。
そして遂に、四駆郎は
大帝のもう一つの顔を解き明かす!
大帝ネイキッドフォーメーション。
大帝は、フロントとリヤのパーツを外す事で、
ダウンフォースを減らすことが出来たのである。
だが、時すでに遅く、
クリムゾンGはゴールへのスローブを
駆け上がっていた。
桃太郎 「なにをしてももう遅い!!
ぼくの勝ちだ四駆郎くん!」
しかし、四駆郎は見ていた。
新太陽が爆発した際に生じた煙が
空気の流れによって、
ゴールへと吸い込まれていくのを。
四駆郎 「新太陽が教えてくれた
空気の流れはそこじゃねぇ!
空中に道があるのさ!」
新太陽の車体をジャンプ台にして、
空気の流れへ飛び込む大帝。
そして―――、声が上がる。
"優勝、ダッシュ軍団!
ウィニングマシンは、大帝<グレートエンペラー>!!"
皇 「めざせ、ホライゾン…。
源さん、四駆郎があなたのあとを追うのも
近い気がします…。」
そして、物語は父と子へと、収束する。