2006年 08月 18日
夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]
去る2006年3月23日、死去された
漫画家の徳田ザウルス先生を偲んで、
特別企画として代表作「ダッシュ!四駆郎」を
ご紹介しております。
掲載当時、「ダッシュ!四駆郎2」として
描かれた最後のエピソードです。
もう少しだけ、お付き合い下さいませ…。
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![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_8232164.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_8232164.jpg)
全国大会終了後、ダッシュ軍団は解散し
四駆郎は安穏とした日常を送っていた。
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_935510.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_935510.jpg)
中学進学のため引退ってのが切ない…。
しかしそこへ、"黒い風(ブラックミストラル)"と
名乗る謎のレーサーたちが現れ、
各地の強豪に次々と挑戦、そして勝利していった。
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_8294768.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_8294768.jpg)
あの三皇帝さえも、"黒い風"の前に
手も足も出なかったのだった。
というかこいつら普通に学校行ってたのね。
(そりゃそうだ)
遂には、鬼堂院のプロトエンペラーまで
敗北してしまう。
ブラックミストラルの次の標的が、
桃太郎だと知った四駆郎たちは
レース場へと足を運ぶ。
対するは"黒い風(ブラックミストラル)"の
マシン、ブラックミストラル。(ややこしー)
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_836367.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_836367.jpg)
が、しかし、桃太郎ほどのレーサーでも
"黒い風"には手も足も出ない。
四駆郎は、秘密を解き明かすため、
ミニ四駆界の一匹狼「砂布 欽二郎(さぶ きんじろう)」と
組んで、"黒い風"に勝負を挑むのだった。
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_9385113.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_9385113.jpg)
砂布のマシンは"ソリチュード"。
クリムゾン・Gと同じFMマシンだが、
内部にジャイロを搭載し、より安定性を高めている。
砂布 「彼らのマシンは
ミニ四駆ではない!」
あんたもな!て突っ込みはさておき
砂布、そして鬼堂院はレースを通じて、
ブラックミストラルの秘密を暴く。
鬼堂院 「おまえは気づかんのか?"黒い風"のマシンは
二輪駆動車だということを!」
ミニ二駆でした。
四輪駆動に比べてスタートが遅いが、
最高速に優れた二輪駆動。
"黒い風"は自分たちのマシンが
有利になるようルールを設定して、
常に勝利を収めてきたのだった。
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_99364.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_99364.jpg)
そんな中、四駆郎の元に
沖縄のはるか南、おろちヶ島にて開催される
「ミニ四駆地獄キャラバン」の招待状が
"黒い風"より届けられる。
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_9143058.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_9143058.jpg)
皇さんのフルネームって、
皇 快男児(すめらぎ かいだんじ)なんだ…。
そして、地獄キャラバン当日。
おろちヶ島には、多くのレーサーたちが
集まった。(みんな優しいな…。)
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_9233282.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_9233282.jpg)
主催者・"黒い風"。
一番偉そうなのが、ボスの烈風である。
"黒い風"の恐ろしさが垣間見えるも、
誰一人帰ろうとはしない。本当にみんな優しい。
地獄キャラバン、第一レースは、
おろちヶ島を回る沼ありジャングルありの
オフロードレース。
潜水艦ミニ四駆との勝負を、
イルカと協力してクリアした四駆郎は、
大蛇の腹の中を通ってみごと
第一レースを一位でクリアする。
…何か問題でも?
しかし、ゴールした四駆郎の眼に
信じられないものが飛び込んできた。
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_94854100.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_94854100.jpg)
それは、父の墓だった。
父の死の真相を知るため、
四駆郎は"黒い風"のボス、烈風に
レースを挑む。
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_9525991.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_9525991.jpg)
奈良県にある遺跡、酒船石。
古代人が酒や油を作る際の道具と言われていたが、
実はこれは、古代人のサーキットだったのだ!
個人的にはこの発想大好きです(笑)
勝負に勝利した四駆郎は、
父が地獄ラリーの途中、ここで事故にあい
死亡したと告げられる。
そして"黒い風"は縄文人の末裔で、
マシン「ブラックミストラル」は、父の遺品から
完成させたのだと。
父の死を知り、ホライゾンを見失った
四駆郎とは関係なく、
地獄キャラバン第二レースが開始される。
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_102399.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_102399.jpg)
レースに意味が見出せない。
そんな四駆郎は、ただ烈風と勝負をつける
その為だけにマシンを走らせていた。
だがレースの最中、
なんと阿蘇山が噴火をはじめ―――
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_1082649.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_1082649.jpg)
噴火した阿蘇山の溶岩に
飲み込まれかける四駆郎たち。
だが、そんな彼らを救ったのは
なんと父・源駆郎だった。
事故にはあったものの、父は生きていた。
だが、その代わりに、
今までの記憶を失ってしまっていた。
自分の息子さえ、分からない…。
父は、地獄ラリーのゴールを示した
石版をめぐって、事故にあったのだ。
そしてそれは、ヒットラーが望んだ
縄文人の秘宝が眠る場所でもあった。
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_1243110.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_1243110.jpg)
いきなり出てきて仕切りだす皇さん(笑)
アンタ一体どこから…。
石版をめぐって、
レースは最終章を迎える。
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_1027383.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_1027383.jpg)
鬼堂院陣。
"原始皇帝ZX<プロトエンペラーズィークロス>"。
四駆郎の父のため、ゴールを目指す。
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_10271998.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_10271998.jpg)
日ノ丸源駆郎。
"遥かなる地平線<ホライゾン・バウンドレス>"
今は何も分からない。
ただ「息子」と名乗る少年のためだけに、
彼はマシンを走らせる。
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_10272979.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_10272979.jpg)
砂布欽二郎。
エアロソリチュード。
ソリチュード改造のため、砂布は
某国スパイと手を組んだ…。
引き換えとして、石版を手に入れなくてはならない。
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_10274181.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_10274181.jpg)
"黒い風"烈風。
ブラックミストラル。
縄文人の祖先として、祖先の夢を継ぐために
秘宝を目指す。
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_1027526.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_1027526.jpg)
日ノ丸四駆郎。
"自由の皇帝<リバティー・エンペラー>"
父の記憶を戻すため、そして
地獄ラリーのゴールへ向かうため、
レースに勝利することを誓う。
少し前あたり(クリムゾン・Gあたり)から
ミニ四駆の形状が、以前より随分と
流線形のデザインになってますね。
個人的には、エンペラーのような、
適度に角張っている方が好きなんですけど…。
戦いは、熾烈を極めた。
特に四駆郎、源駆郎、烈風のマシンは
オイル噴射駆動マシンだ。
地熱で高温になれば駆動力が下がってしまう…。
これはミニ四駆レースの解説です。
さらに、縄文人の秘宝を狙うスパイが現れ、
銃弾がミニ四駆を貫く。
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_10495594.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_10495594.jpg)
これはミニ四駆レースの解説ですってば。
しかし、危機に陥っている四駆郎の元に
強力な味方が現れた。
ダッシュ軍団が、駆けつけたのだ。
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_1132813.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_1132813.jpg)
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_1213127.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_1213127.jpg)
輪子さんに何が!!!
そんな混乱の最中。
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_1244366.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_1244366.jpg)
神が動いた。
ショックで記憶が戻る源駆郎。
(そりゃ戻るわ…。)
石版を守る、縄文の神の石像が、
父と子の想いに答えて動き出す。
その背を飛び越え、父と子は再会する。
太古の神が起こした奇跡だった。
神は、地獄ラリーのゴールを示した
石版と共に、溶岩に沈んでいった…。
四駆郎 「レーサーにだれかが決めた
ゴールなど元々ありはしない!
ゴールはだれしもが
自分の手で見つけるものさ!
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_11183747.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_11183747.jpg)
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…というところで、「ダッシュ!四駆郎」
完結です。いやー長かった…。
今年の初めに、徳田ザウルス先生の
訃報を聞いて、何か出来ないかと思い立って
立ち上げたこの企画…。
皆様の遠い記憶を、呼び覚ます事が
出来たでしょうか?
ものすごい勢いでカットしてるけどね!(笑)
ダッシュ軍団補欠2人は見事なまでに
スルーしてるし…。(微塵も出てこないw)
現代のマンガにはない、何かが
この作品にはあると思います。
読んだ後、何かが湧き上がってくるような
そんな気持ち。
ただ、徳田ザウルス先生は、
この作品のしばらく後になると
バリバリのCGマンガ家になってくるんですよね。
これだけ力強い作風なら、
アナログの方が合ってると思うんですけれど…。
さて、実はこの作品、最終回目前にして
なんと作者が緊急入院してしまいました。
一時は危篤状態まで陥り、
連載も中断してしまいます。
その後、意識は戻るも、体は動かず、
左足は麻痺してしまいますが、
その状態から見事復活、中断から一年後、
最終回を描き上げて私たちに届けてくれました。
コミックス最終巻には作者コメントとして
その時の想いが綴られています。
(その後、左足はだんだん動くように
なってきたそうです。)
![夏休み特別企画 『ダッシュ!四駆郎』 ホライゾン・メッセージ [07]_d0039216_1225724.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200608/18/16/d0039216_1225724.jpg)
私の実家の、使わなくなった机の上には
今もあの頃のままの皇帝と超皇帝が、
エンジンに火がともるのを待っています。
このストーリー解説を読んでくれた貴方の眼に、
もし忘れていた地平線が戻ってきたならば
幸いです。